LimeSurveyは、アンケートの作成から回答の収集、集計、データの書き出しまでを行えるツールです。使い方は2種類あります。提供元が運用を引き受けるLimeSurvey Cloudと、自分でサーバーを用意して動かすオープンソース版のCommunity Editionです。
設問を並べるだけの簡単なアンケートにも使えますが、回答内容に応じた質問の流れ、設問のランダム表示、条件ごとの回答数の割り当てなどを組み合わせたい場合にも候補になります。ただし、CloudとCommunity Editionでは料金の考え方も運用の責任範囲も違うため、最初にどちらを使うのかを決めることが大切です。
LimeSurveyでは、複数の質問形式を使ってアンケートを作成できます。ExpressionScriptという仕組みを使うと、回答内容や条件に合わせて設問の流れを調整できます。
さらに、設問や選択肢をランダムに表示したり、条件ごとに回答数の上限を設けたりできます。たとえば、対象者の属性ごとに必要な回答数を決めて調査したい場合は、quota(割り当て)で受け付ける件数を管理できます。簡単な意見収集だけでなく、回答条件を細かく設計した調査にも対応しやすい構成です。
回答の集め方は、広く一般に公開する方法と、対象者に個別のトークン(回答用の合言葉のようなもの)を渡す方法から選べます。参加者情報とトークンを組み合わせれば、回答できる人を限定した調査を組み立てられます。
回答の途中保存や、一部だけ入力された回答の扱いにも対応しています。誰から回答を募るのか、途中保存を認めるのか、条件ごとの回答数をどう制限するのかを、アンケートの目的に合わせて決められます。
ここで注意したいのは、Cloudで契約する回答数の上限と、Community Editionで処理できる回答数は同じ意味ではないという点です。Cloudはプランごとに回答数や保存容量などの契約条件が決まっています。一方Community Editionの処理能力や保存量は、自分で用意するサーバー環境によって変わります。
集めた回答は、LimeSurveyの中の統計機能で確認できます。さらに、CSVやExcelのほか、SPSS、R、Stataといった統計解析ソフトで扱える形式にも書き出せます。
そのため、まずLimeSurvey内で回答の傾向を確認し、必要に応じて表計算ソフトや統計解析環境へデータを移す、という流れを作れます。どの形式で書き出すかは、集計を担当する人が普段使っている環境に合わせて選ぶとよいでしょう。
Cloudは、LimeSurvey側がサーバーを用意して提供するサービスです。自分でサーバーを準備せずに始められ、契約したプランに応じて回答数、保存容量、管理者数などが決まります。
Community Editionは、GPLライセンスで利用できるオープンソース版です。ソフトウェアのライセンス費用だけを見れば0ですが、実際にはサーバー、保存領域、メール送信の仕組み、バックアップ、更新作業、そしてそれらを担当する人が必要になります。導入費用を比べるときは、これらを含めた総費用で考える必要があります。
また、データの保管場所やバックアップに関する責任範囲も変わります。Cloudではサービス側が担う範囲がありますが、Community Editionでは自分たちの環境として管理することになります。サーバー運用を担当できる人がいない場合は、ライセンス費が0だからという理由だけでCommunity Editionを選ばないほうが、判断を誤りにくくなります。
LimeSurvey Cloudは、プランによって回答数、保存容量、管理者数、支払い周期が変わります。2026年7月26日に確認したGLOBAL向けの参照料金は次のとおりです。
| プラン | 料金・条件 |
|---|---|
| free | Cloud Freeは0 EUR/monthで期間制限がなく、25 responses/month、10 MB upload storageである。 |
| basic | Cloud Basicは49 EUR/monthを月払いし、1 admin、1,000 responses/month、250 MB storageである。非EUR表示は参考値で、checkoutはEURとなる。 |
| expert | Cloud Expertは228 EUR/yearの年払いで、3 admins、10,000 responses/year、1 GB storage、white-label domainとcustom brandingを含む。非EUR表示は参考値で、checkoutはEURとなる。 |
| business | Cloud Businessは900 EUR/yearの年払いで、5-10 admins、50,000 responses/year、3 GB storage、1 alias domain、priority email supportを含む。非EUR表示は参考値で、checkoutはEURとなる。 |
このほかに、利用者数や回答数を個別に設計するCorporateがあります。こちらは問い合わせが必要なプランです。
注意
上表は日本向けの円建て料金ではなく、GLOBAL向けの参照料金です。画面にEUR以外の金額が表示されても目安であり、決済はEURで行われます。料金や上限は変わる可能性があるため、契約前に公式の料金画面で確認してください。
無料のCloud Freeは、期間を区切らずに試せます。ただし、月25回答、アップロード保存容量10MBという範囲があります。実際の調査に使う前に、想定している月間の回答数と、ファイル添付が必要かどうかを確認しておきましょう。
有料プランは、単純に月額の安い順では比べにくい点にも注意が必要です。Basicは月払いですが、ExpertとBusinessは年払いで、回答数の上限も月単位と年単位に分かれています。料金だけでなく、集める回答数、必要な管理者数、保存容量、支払い周期を並べて見比べてください。
LimeSurveyは、誰でも回答できる公開アンケートだけでなく、対象者を限定した調査や、回答条件を細かく設計するアンケートを作りたい場合に検討できます。集計後のデータをExcelや統計解析環境へ渡したい場合にも選択肢になります。
また、自分たちでサーバーを管理したい組織はCommunity Editionを選べます。反対に、サーバー、更新、バックアップの運用まで引き受けたくない場合は、Cloudを前提にプランを比較したほうが、導入後の役割分担を整理しやすくなります。
日本語のアンケートと日本語のページは利用できます。ただし、Cloudの公開料金は円建ての日本専用料金ではないため、EURでの決済と支払い周期を含めて予算を確認してください。
Q.LimeSurveyは無料で使えますか?
A.Cloudには期間制限のないFreeプランがあり、月25回答、アップロード保存容量10MBの範囲で利用できます。Community EditionもGPLライセンスで利用できますが、サーバーや保存領域、バックアップなどの運用費用は別に必要です。
Q.CloudとCommunity Editionのどちらを選べばよいですか?
A.サーバー運用を自分たちで担わず、契約した上限の範囲で使いたい場合はCloudが候補になります。サーバー、更新、バックアップなどを管理でき、構成や処理能力を自分たちの環境に合わせたい場合はCommunity Editionを検討できます。
Q.日本語のアンケートを作れますか?
A.日本語のアンケートと日本語ページを利用できます。ただし、Cloud料金の決済はEURです。日本向けの円建て料金として扱わず、契約時の表示を確認してください。
LimeSurveyは、アンケートの作成、回答者の管理、回答の収集、集計、データの書き出しまでを扱えるツールです。条件に応じた質問の流れ、ランダム表示、回答数の割り当てを使う調査にも対応できます。
選ぶときの大きな分かれ目は、運用を任せるCloudにするか、自分たちで環境を管理するCommunity Editionにするかです。Cloudなら回答数、保存容量、管理者数、支払い周期を確認します。Community Editionなら、サーバーやバックアップを含む運用体制と総費用を確認します。まずこの違いを整理すると、自分の用途に合う構成を選びやすくなります。
確認日: 2026-07-26(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
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